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一家5人殺傷・江成被告に懲役30年求刑

家族5人殺傷で懲役30年求刑 東京・文京の元製本会社経営者に
東京地裁論告求刑公判 江成征男被告
東京都文京区で昨年3月、家族5人を殺傷して自らも自殺を図った無理心中事件で、殺人罪などに問われた元製本工場経営、江成征男被告(43)の論告求刑公判が30日、東京地裁(高橋徹裁判長)で開かれた。検察側は「責任能力に問題はなく、非情で冷酷な犯行だ」として懲役30年を求刑、弁護側は「重度の鬱病(うつびょう)の影響で責任能力はなかった」と無罪を主張して結審した。判決は6月4日。懲役30年は有期懲役では最高刑。

検察側は論告で、「犯行当時、被告は鬱病だったが責任能力に問題ない」とする起訴前の精神鑑定結果を引用。「工場の経営不振で将来を悲観したという動機も理解できる」として、被告の責任能力には問題ないと主張した。

一方、弁護側は「鑑定結果は信用できない。被告は重度の鬱病による心神喪失状態だった」と反論した。

起訴状によると、江成被告は昨年3月27日午後11時半ごろ、自宅で家族5人を次々に包丁で刺し、父親の三男さん=当時(74)、母親の敏子さん=同(70)、妻の伸子さん=同(37)=の3人を殺害、長男と次男に重傷を負わせたとされる。長女は隣家に逃げ無事だった。江成被告は犯行後に自殺を図って入院。回復後に逮捕された。
(2009年4月30日 産経新聞)

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